FCCLにとって2025年度は、Windows 10の買い替え需要にAIパソコンへの関心が重なり、大隈社長の言葉では「市場としてFMVともに非常に好調な1年」だった。店頭向けのパソコン市場では3年連続でシェア1位だったと説明している。
伸びたのはモバイルノートで、売上台数は2021年から2025年の4年間で163%になった。大隈社長はこの伸びを「一過性のものではなく、お客様の利用スタイルそのものの変化」と捉え、モバイルのラインアップを広げる方針を示した。
その理由は、囲み取材で率直に語られた。机に据えて使うノートや一体型のデスクトップは市場が成熟し、他社との差を付ける余地が小さい。これに対してモバイルは競争が激しく、「しっかりと我々の価値を打ち出していかないと、他社に取られてしまう」領域だという。「ナンバーワンシェアをいただいている以上は、ナンバーワンのポートフォリオを組んで、しっかりと王者としてのプレイをしないといけない」
ただし、634gのNote Uだけに頼るつもりはない。大隈社長は「U一本足でやると我々は困ってしまう」と話し、Note UでカバーできないユーザーをNote CとNote Mで取りにいくと説明した。学生については、前のNote Cを売ったときに多くの学生と話した経験から「重さをあまり気にしていない人が多い」と言う。軽さを求める人はすでにNote Uを買っているので、軽さを削ってでも価格や機能を優先した機種を別に用意する、という考え方だ。
モバイルノートは全シリーズが日本製に
高い価格の裏付けとしてFCCLが繰り返したのは、長く使えることと日本製であることだ。Note UとNote Mの電池交換は前者の例で、大画面ノートのNote Aも利用者の約7割が5年以上使う。長く使うからこそ、これから普及するAI機能に備えてNote AをCopilot+ PCに対応させた、という説明だ。
一方で、大画面ノートの利用者には光学ドライブを求める人も約3割いるため、Note AはDVDドライブを残した。大隈社長は、世界のメーカーが効率を優先して外す流れがあっても、「日本でしっかりと日本のお客さんに向けてやっている我々は、ニーズがある限りお届けしたい」と話した。
Note Mが国内生産に移ったことで、FMVのモバイルノートは全シリーズが日本製になった。大隈社長は発表会で、FMVのメイドインジャパンは「日本で作っているという製造国表示にとどまりません」と言い、企画開発から製造、販売、サポートまでを国内で完結させ、客の声を素早く製品に反映する仕組みのことだと定義した。


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