一方で、中国ブランドにはいくつかの弱点もあり、それがイギリス市場へのさらなる浸透を阻む要因となっている。ウォン氏によると、現在、イギリスの消費者が中国ブランドを選ぶ際の最大の懸念は、十分なアフターサービスが受けられるかどうかだ。部品供給や修理・メンテナンス体制が安定しているかどうかを重視する消費者も多い。ただ多くの中国メーカーはすでにSMMTに加盟しており、イギリス市場への参入にあたっては、まず充実したアフターサービス網の構築が不可欠だとの認識を共有している。
イギリスの消費者が抱くもう一つの大きな懸念は、データセキュリティーである。ウォン氏によると、中国の主要ブランドの多くは、車両から収集されたデータをすべて欧州連合(EU)域内に保存すると約束しているという。
イギリス、対中関税でEUと足並みそろえる?
中国自動車メーカーのイギリス展開において、最大の不確定要素となり得るのは、貿易政策の変更だ。英有力経済紙「フィナンシャル・タイムズ」は9月、EUがイギリス首相に対し、中国製EVに対する関税などの政策をEUの方針と足並みを揃えるよう圧力をかけていると報じた。
EUは24年10月に中国製EVに対し反補助金関税の上乗せ措置を正式に発動。これを受けて中国メーカーはEUに代わる輸出先としてイギリスにシフトしている面もある。EUはイギリス経由で中国製EVが迂回流入してくるのを警戒して、関税政策の面での同調を要請している。
イギリスのサルワール貿易担当国務大臣(閣外相)は10月15日、メディアのインタビューで、イギリスがヨーロッパのパートナーと中国のEVに対する関税導入の可能性について議論していると述べた。同国務大臣は英欧が協力し、一致して行動することで、中国自動車の急成長がもたらす課題に対処すべきだと主張している。
(財新記者:安麗敏)
※中国語原文の配信は10月23日


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