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アメリカの企業が発表した、遺伝子編集を用いた軍用犬の開発計画に、SNSで懸念や反発が上がっている。背景には、犬や生命の扱いへの怒りに加え、“平和”や日本政治への不信もある。重層的になった「軍用犬計画へのモヤモヤ」の正体を解いてみよう。
「エリート犬」を量産する2億ドル計画
発端は、アメリカ・ウォーハウンド(Warhound)が2026年10月22日(アメリカ時間)に公表した開発計画だ。同社は約2億ドルの資金調達を発表し、遺伝子編集やクローン技術を用いて、軍や警察、緊急対応の現場で働く犬を供給する構想を示した。
ウォーハウンドは、遺伝子・クローン技術を手がけるコロッサル・バイオサイエンシズのベン・ラム氏と、AIや自律型システムを扱うアメリカ防衛テック企業アンドゥリル・インダストリーズの共同創業者、パーマー・ラッキー氏が構想した企業だ。ラッキー氏は現在34歳。VR(仮想現実)ゴーグル「Oculus Rift(オキュラス・リフト)」を手がけ、フェイスブック(現メタ)に売却した経験もある、やり手のテック系起業家である。
同社の説明によれば、アメリカ軍の作業犬の8割以上は欧州から調達されており、しかも訓練を経て任務に就ける犬は半数に満たない。そこで、優秀な犬の血液サンプルを採取して遺伝子を編集し、クローンとして“再生産”することで、国内の供給網を立て直すという。遺伝性疾患の解消なども想定しているほか、ラム氏はアメリカメディアの取材に対し、将来的にはオオカミの遺伝子を使って嗅覚などを高める構想も語っている。最初の子犬は2027年初めに誕生する見込みだ。
役割分担は、コロッサルが遺伝子編集とクローン技術を、アンドゥリルが目や耳の防護具をはじめとする装備とソフトウェアを担う形だ。なお、ラム氏がアメリカメディアに語ったところによると、ラッキー氏とアンドゥリルはウォーハウンドの株式を保有しておらず、「パートナー」という立場だという。


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