NHKは10月27日、2027年度からの3カ年の経営計画案を公表した。基軸に据えたのは「公共メディアプラットフォーム」への転換である。
私は正直、何を今さら言っているのかと呆れた。経営計画案で中核に据えるインターネットサービス「NHK ONE」は開始から1年経ったが、新規契約件数は伸び悩んでいる。外部のプラットフォームを活用するとうたうが、つい1年前にYouTubeから人気番組を引き揚げたばかりだ。
そして、「公共メディア」という言葉自体、NHKは一度引っ込めている。ネットを軽視してきておいて、突然「プラットフォーム」と言われても説得力ゼロだ。
「プラットフォーム」なのにNHKのコンテンツだけ
計画案では「公共メディアプラットフォーム」を次のように定義している。
「NHK ONEを中核として、全国の放送ネットワークやインターネット、外部の様々なサービスも活用しながら多様な接点を結び付け、視聴者・利用者の皆さまが、NHKの信頼できる情報や豊かなコンテンツに、いつでもアクセスし、継続的に利用できるよう、公共サービスを一体的に提供する仕組み」
メディアの世界でプラットフォームと聞けば、YouTubeやTVerのように、さまざまな作り手のコンテンツが集まる場を思い浮かべる。だが、NHKの定義では、届けるのはあくまで「NHKの」情報とコンテンツだ。
実態は、自分たちの番組を多面的なサービスやデバイスに届けるだけにすぎない。そんなこと、民放はとっくにやっている。今さら感が否めない。


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