Suica本体の残高がサーバーに移れば、2万円を超える決済も後払いもSuica自身で扱えるようになる。筆者は、teppayはそれまでの間に同じ役目を先に担うつなぎだと見ていた。囲み取材で記者からSuicaの2万円の上限は残るのかと問われた高松氏は、「Suicaがこのままで終わるということではない」と述べ、Suica自体の上限も将来的に超えられるようにすることを検討し続けると答えた。時期は示していない。
発行枚数が約4500万枚あるモバイルSuicaのアプリを更新すれば、利用者にはteppayが自動で付く。高松氏は、案内は全員に届くので、事業の指標は利用者数ではなくteppayでの利用金額になると説明した。
鉄道やバスの利用で得ている移動のデータに、これまで捉えられなかった高額の買い物のデータを掛け合わせることで、新しい価値を提供したいとも話した。中身は示していない。
家族に残高を渡せるが、現金には戻せない
高松氏は、子どもにSuicaを持たせると親がわざわざチャージしなければならなかったと話し、親子で残高を送り合えることをSuicaの価値を上げる機能だと説明した。初めて使ったキャッシュレスがSuicaだという若い利用者が多いことも強みに挙げ、高校生がteppayで交通費を受け取るところから、家族や友人へ利用が広がることを見込むと話した。報道公開のデモでは、相手を選んで金額を入れるだけで残高が届いた。
JR東日本はこの機能を送金と呼ばず、残高の受け渡しと呼んでいる。teppayは資金決済法上の前払式支払手段で、チャージした残高を銀行口座や現金に戻すことはできない。現金に戻せる送金サービスにするには資金移動業の登録が必要で、高松氏は利用者のニーズが多ければ「前向きに検討したい」と筆者に答えた。現時点で発表できる予定はないという。


※ログイン後、コメント入力が可能です。