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大赤字から一転、PayPayが黒字化&米上場を果たした勝利の方程式――認知度ゼロの米開拓と金融領域の強化が成長のカギ

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会社設立から急成長を続けるPayPay。今後は銀行・証券・カードが成長のカギに。(撮影:梅谷秀司)
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2026年3月に米ナスダック市場に上場を果たした国内コード決済最大手のPayPay。18年の設立からしばらくは大々的なキャンペーンなどで注目を集める一方、大きな赤字が続いていた。
その後、25年3月期に初めて単年度黒字を達成し、銀行・証券・クレジットカードなどの金融事業も拡大している。PayPayは今後の成長戦略をどのように描くのか、馬場一副社長に聞いた。

急成長を遂げた2つの要件

――18年の会社設立から今年3月の米ナスダック上場までの間、急成長が続いてきました。PayPayの収益構造はどのように変わってきましたか。

当時と今とで、そんなに変わっていない。変わっているのはコストぐらいだ。以前は加盟店手数料の無料化や、利用者への還元キャンペーンで多くのコストを費やした。利用者や加盟店の獲得にもっと時間がかかると思っていたが、私が電卓を叩いて作った計画の3分の1の期間で今の状況にたどり着いている。

要因は2つある。1つはプロダクトの内製化だ。決済システムの開発は、システムベンダーなどに頼むのが一般的だが、当社はエンジニアを雇ってすべて自社開発している。3カ月ごとに何をするか決めてエンジニアが動いているが、急に何かあった時でも計画を変えられる。

もう1つは営業の内製化だ。親会社のソフトバンクもそうだが、営業代理店にインセンティブを支払って加盟店の新規開拓をしてもらうのが一般的だ。しかし、PayPayはすべて内部の社員や有期雇用社員で営業してきた。

19年に経済産業省がキャッシュレス決済のキャッシュバックキャンペーンを始めたが、われわれは自社でエンジニアや営業人員を抱えていたため、システム面や営業面で他社よりも素早くキャンペーンに対応することができた。

馬場一(ばば・はじめ)/PayPay副社長執行役員 Co-COO兼事業推進統括本部長。1988年日本ソフトバンク(現ソフトバンクグループ)入社。2018年にソフトバンクのプロダクト&マーケティング統括ライフスタイル推進室執行役員室長就任。同年PayPay取締役副社長執行役員COOに就任し、23年より現職。(撮影:梅谷秀司)

――内製化には相応のコストがかかります。当初は大きな赤字が続いていましたが、それは覚悟していたのでしょうか。

どれだけ赤字を出してもよかったわけではない。費用に対する成果を見積もる。それが達成できていたら、もっと費用をかけて大きな目標を達成しようとやってきた。

――その判断を主導していたのはPayPayの中山一郎社長ですか。それともソフトバンクグループの孫正義会長兼社長ですか。

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