コード決済覇者「PayPay」が米上場で描く新たな野望/米市場開拓や金融事業強化で、国内の飽和感をはねのけられるか
【今後の配信予定】
・破竹の勢いで伸びるPayPayカード、国内首位「楽天カード」に挑戦状
・強敵「テッペイ」出現でもコード決済市場の牙城は揺るがないのか など
「日本企業が、アメリカの資本市場に直接アクセスをして高成長を遂げていく、その成長モデルを体現していく。決して傲慢になることなく、常に挑戦者であり続ける」――。
3月12日、国内コード決済最大手のPayPay(ペイペイ)がアメリカのナスダック市場に上場した。同日にはニューヨークで上場セレモニーが行われ、中山一郎社長は冒頭のように意気込みを述べた。
公開価格は16ドルだったが、当日の終値は18.16ドルとなり、翌13日は21.14ドルをつけた。
13日の取引終了後の時価総額は141.3億ドル(約2.2兆円)。日本企業による米上場案件としては、2016年のLINEによる日米同時IPO(上場時の時価総額約9000億円)を上回り、過去最大の規模となった。
上場に当たっては、PayPayが新規に発行した約3100万株と、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2が保有していた約2400万株の計約5500万株(全体の約8.2%)が市場に放出された。親会社であるソフトバンクやLINEヤフー、またその中間持ち株会社のB Holdings(ホールディングス)は売り出しを行わず、ソフトバンクグループ全体で約9割を引き続き保有することになる。

ベストタイミングでの「上場」
18年の設立から約8年、国内コード決済の覇者は新たな局面を迎えている。
加盟店手数料の無料化や大規模なポイント還元施策などを背景に、急速に利用者を拡大してきたPayPay。先行投資の影響で当初は赤字続きだったが、順調に利用を増やし、25年3月期に初めて営業黒字を達成した。
上場目論見書によれば、23年3月末時点での累積損失は622億円に達していたが、業績の改善と資本剰余金の振り替えにより25年12月末には累積損失も解消されている。会社にとっては、まさにベストタイミングでの上場といえる。






















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