帯状疱疹では、痛みよりもかゆみを強く感じることがありますが、神経の炎症や損傷にともなってかゆみが生じている場合には、一般的なかゆみ止めが効きにくいこともあります。強くかくと、水疱が破れたり、皮膚を傷つけて細菌感染を起こしたりする可能性があるので、かゆみが強い場合でも、できるだけかかないようにしましょう。
さらに、「キズパワーパッド」に代表される、潤った環境で傷を治すことを目的とした絆創膏を、自己判断で帯状疱疹の水疱に貼ることはおすすめできません。交換するときに水疱や皮膚を傷つけたり、内部の状態を確認しにくくなったりするためです。
肩こりや腰痛のときに使う湿布を、痛むからといって患部に貼るのも避けてください。湿布は筋肉や関節の痛みを想定したもので、神経の炎症による帯状疱疹の痛みには効きにくいうえ、粘着剤で水疱が破れたり、はがすときに皮膚を傷つけたり、かぶれを起こしたりすることがあるからです。
患部を温めると痛みがやわらぐ人もいます。
一方、皮膚の熱感やかゆみが強い場合には、清潔な冷たいぬれタオルを短時間当てると楽になることもありますが、氷や保冷剤を直接当てたり、コールドスプレーで強く冷やしたりすることは避けてください。温めても冷やしても症状が強くなる場合は、すぐに中止しましょう。
患部を覆う場合は、ジュクジュクした皮膚に張りつきにくいガーゼや非固着性のパッドを使用してください。一般的な乾いたガーゼを直接当てると、患部に張りつき、交換時に水疱や皮膚を傷つけることがあります。ワセリンを塗るだけでも強い痛みが生じる場合は、無理に触らないように。患部に直接張りつかない被覆材をそっと当てるなど、できる範囲で保護しましょう。
ここで紹介した方法は、あくまでも医療機関を受診するまでの応急処置です。患部を刺激や摩擦から守り、できるだけ早く医療機関を受診することを優先してください。
お風呂に入るのはアリかナシか
「帯状疱疹になったら、お風呂に入らないほうがいいですよね」
患者さんから、この質問をよく受けます。症状が出てから私の診察を受けるまで、お風呂(シャワーも含む)に入っていないという人も少なくありません。このケースは、とくに高齢の患者さんに多く見受けられます。どうやら、「お湯(熱)が患部を刺激するからよくない」と考えているようです。


※ログイン後、コメント入力が可能です。