チャガルチ市場からチャガルチ駅に向かう狭い歩行者道路には、両側に鮮魚や干物などの露店がひしめき、なかにはテーブルと数席を設けて、その場で食事ができる店もある。店頭で海鮮大鍋を煮ながらアルコールを出す露店は、地元の年配者が席を埋めていた。この辺りには、店頭に生け簀(いけす)を並べる食堂も多い。
チャガルチ駅を越えたあたりにある路地には屋台村があり、夜は観光客でにぎわう。通りを海岸に沿って西からさらに南へ進むと、忠武洞海岸市場に入る。
ここは鮮魚だけでなく、生花や野菜などの露店も並び、より生活に近い市場のようだ。チャガルチ市場ほど人も多くない。すぐ近くにありながらも雰囲気が異なる2つの海岸沿いの市場の趣を楽しめる。
有名映画の舞台になった国際市場
チャガルチ市場から北に向かって大通りを渡り、若者が集う光復路ファッション通りを抜けて釜山タワーを右手に眺める辺りが、釜山最大級の総合市場になる国際市場。
14年の韓国映画『国際市場で逢いましょう』の舞台にもなったことで、名が広く知られるようになった国際市場だが、その歴史は古い。45年の戦後に統制物資が売買されるようになったことをきっかけに市場が生まれ、朝鮮戦争期には米軍の軍用物資や釜山港に荷揚げされた密輸品などがここを通じて市民に供給された。当時の空気感をいまなお残す歴史ある市場だ。
迷路のように入り組んだ狭い路地には、エリアごとにさまざまな店舗が集まっている。衣料品、厨房器具、生活雑貨、鞄、靴、帽子、文具、布団、陶器、食器、家具、装飾小物、乾物、電気器具、工具などなんでも揃う。東京・上野のアメ横の巨大版のようなイメージが近いだろう。
そのすぐ西側には、富平カントン市場がある。アーケード通りには、生鮮食品や農産物から生活雑貨のほか、韓国料理をはじめ多国籍料理の屋台が並ぶ。夜市としても知られ、にぎわいの本番は20時くらいから。


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