原材料費や人件費、輸送コストなどの高騰によって食品の値上げが相次ぐなか、価格を据え置いたまま内容量を減らしたり、内容を変更したりする「ステルス値上げ」が、改めて議論を呼んでいる。
そのきっかけとなったのが、10月5日に日本ハムがSNSで発信した一つの投稿だった。日本ハムは10月より人気商品「シャウエッセン」をリニューアルすると発表。内容量を117g×2パックから107g×2パックへ変更すると同時に、1本あたりの重量を増やすことで肉感を高め、より張りのある食感と食べ応えを実現したとして、「時代に負けてたまるか。」というコピーと共に、SNSで発信して新聞広告も掲載した。
しかし、この前向きな訴求が、必ずしも消費者に好意的に受け止められたわけではなかった。SNS上では「時代に負けたから減らすのではないか」「いっそ値上げしたほうがよかった」などの声が上がった。また発表前日に「大切なお知らせ」と予告していたことも、期待との落差を生む一因となった。
シャウエッセンが批判を受けた原因
今回の日本ハムのリニューアル告知は、ある意味で斬新だった。これまで食品の実質値上げでは、価格を据え置く代わりに内容量を減らす「ステルス値上げ」が批判されてきた。その意味で、内容量が117g×2パックから107g×2パックになることを正面から打ち出した日本ハムの姿勢そのものは評価されるべきだろう。
そして、価格を据え置くために、ただ内容量を減らすだけではなく、1本あたりの重量を増やすことで、肉感や食べ応えを高めるというリニューアルを合わせたことも、実質的な値上げに対して理解を求めようという姿勢の現れなのだろう。
しかし、その伝え方を間違えた。「時代に負けてたまるか」という力強い言葉からは、商品価値を守るために何かを乗り越えた、という印象を受ける。ところが消費者の目には、実際には内容量が減っているという事実しか見えてこない。このメッセージと結果のギャップが、違和感を増幅させたのではないだろうか。


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