また、「うまい棒」や「ガリガリ君」の値上げ時にも同様の反応がみられた。どちらも値上げに対して率直に詫びて、値上げに至った経緯を説明して理解を求めたことで、消費者から「応援したい」というメッセージがあふれるようになった。
値上げをしても、その理由と今後の方針が伝われば、消費者が理解を示す余地はある。価格を据え置くことだけが誠実なのではない。重要なのは、消費者に対して誠実であるかどうかなのだ。
食品メーカーに求められていることとは
今後、食品メーカーが価格や内容量を変更する際には、少なくとも3つの点を意識すべきだろう。
1つ目は、変更内容を最初に明示すること。内容量を減らすなら、その事実と変更率をわかりやすく伝える。2つ目は、原材料費などの上昇と、企業が行った改善努力を具体的に説明すること。3つ目は、品質や使い勝手を改善したと主張する場合、それがどのような消費者のメリットにつながるのかを示すことだ。
広告で前向きな姿勢を打ち出すこと自体は悪くない。しかし、事実を伝える前に期待をあおったり、不利な変更をポジティブな言葉で覆い隠したりすれば、かえって不信を招く。物価高が続くなか、食品メーカーが従来の価格や内容量を維持し続けるのは難しい。
メーカーが値上げをする背景は、消費者も日々の生活の中で十分理解している。だからこそ今、企業に求められるのは、値上げをしないことではなく、変更の理由や取り組みを率直に伝えることではないだろうか。
消費者が購入を決めるのは、価格だけではない。商品や企業への信頼もまた、選択を左右する重要な要素だ。短期的な反発を避けるための表現よりも、長期的な信頼を損なわない説明を丁寧に行う。その積み重ねこそが消費者の共感を呼び、応援したい気持ちへとつながっていくのだ。


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