日本ハムは価格を維持するために、本数は減らしたが1本あたりの満足度を高めた。この施策そのものは間違っていない。もしこれが「時代に負けてたまるか」ではなく、「内容量は減りましたが、美味しさは増しました」などのコピーであれば、ここまで騒ぎにはならなかったのではないか。今回の騒動は、物価高の時代に企業が商品変更をどう打ち出すのか、その難しさを浮き彫りにした出来事と言えるだろう。
食品メーカーが内容量を見直す背景には、原材料費、包装資材費、エネルギー費、物流費、人件費など、さまざまなコストの上昇がある。しかし、そのコストを吸収するために価格を上げれば、消費者が購入を控えたり、競合商品へ乗り換えたりする可能性がある。そこで、店頭価格を維持しながら内容量を調整する選択肢が浮上する。これは企業にとって、販売数量や売り場での競争力を維持するための、極めて自然な経営判断だ。
ただし、内容量の減少は、実質的には単位当たりの価格上昇を意味する。今回のシャウエッセンの場合、総量は約8.5%減り、価格が同じなら100g当たりの価格は約9.3%上昇する計算になる。
消費者が厳しい視線を向ける「ステルス値上げ」
しかし、こうした商品の変更には、品質や使い勝手を改善するものもある。問題は、消費者が変更内容を理解したうえで、納得して購入できるかどうかだ。ステルス値上げが批判の対象となるのは、まさに「ステルス」という言葉が示すように、「こっそりと」「秘密裏に」内容を変えて販売していることなのだ。


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