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今回登場するのは、地方出身の小鹿野さん。2022年度に東京大学理科二類に現役で合格し、現在は教育学部基礎教育学コースの4年生として、教育哲学と教育史を学んでいる。母校は、東大の現役合格者がここ10年ほど出ていない県立高校。塾や予備校には一度も通っていないという。
冷たい水をかけられ、湯船に頭を…
小鹿野さんの父親は工業高校卒、母親は短大卒の保育士。父親については、本人いわく「今でも何の仕事をしているのかよくわからない」。ずっと家にいて、今思えば株のトレーダーのようなことをしていたらしい。
幼いころの記憶に、こんな光景がある。母親が父親に「どれくらい稼いでるの」「これ払ってないけど大丈夫なの」と尋ねると、父親が怒り出して喧嘩になる。それを小鹿野さんと2人の姉が、泣きながら見ている。小学1年生くらいのころは、そんなことがよくあったという。
「当時はそれが普通だと思っていたんです。でも大人になっていろんな人の話を聞くうちに、客観的に見れば自分は虐待を受けていたんだな、と気づきました」
算数と将棋を厳しく教え込まれた。「自分ができるから、子どももできないとダメだ」という考えだったのだろう、と本人は分析する。
5歳くらいから、父親と風呂に入ると暗算をさせられた。2桁と2桁の足し算は、5歳の子どもにそう簡単にできるものではない。できないと冷たい水をかけられ、湯船に頭を押さえつけられた。それが小学3年生くらいまで続いた。


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