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ライフ #神童だったあの子の今

「将棋で全国ベスト16」「数学偏差値81」虐待されていた"ギフテッド"…父親に翻弄され続けた壮絶な子供時代

15分で読める
小鹿野さん
(写真:小鹿野さん提供)
  • 新倉 和花 東京大学法学部卒・麻雀プロ
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合格できた理由を一言でいうと何か。そう尋ねると、小鹿野さんは迷わず答えた。

「執念ですね。現役で受からなきゃいけない理由があった。一番大きかったのは家庭環境です。あとは、先生や友達の期待に応えなきゃいけない。一緒に頑張った友達のためにも」

入学してからも壁はあった。体育会系の部活に入ったが、金銭面で続けるのが難しく、1年の夏にやめた。

東大生の親は平均年収が高い。だから、こうした苦労を知っている人はまずいない。遊びに行っても金銭感覚が合わない。何をするにもお金がかかるのに、ずっと勉強しかしてこなかったので稼ぐ力もない。東大に入ってからも困難ばかりだったという。今は塾講師や家庭教師、飲食店のスタッフなど、いくつものアルバイトを掛け持ちしている。

東大生であることのメリットは、信頼されること。そして、周りが頑張っていること。「人の努力を否定する人を、東大で見たことがありません」。デメリットは、良くも悪くも期待されること。飲食店のアルバイトで「東大生なのに仕事できない」と言われたときは、少し傷ついた。

それでも、東大に入って良かったと思っている。「最初は自分よりすごい人が多すぎて、来る場所を間違えたと思いました。でも、その人たちに引っ張ってもらって、努力し続けられた」。

将来の目標は「学校をつくること」

将来の目標は、受験生のころから変わっていない。

「学校を作りたいです。自分の選択に後悔しない、そういうことで迷わない子たちが集まれるような学校。『将来こういうことをしたいから、今これをやる』と自分で決めて、言語化できる子どもたちをサポートしたい」

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