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キャリア・教育 #その仕事、人間にしかできません —AI時代に光る、五感と経験のプロたち

温泉地の「情緒」を香りに!? 半年かけて最大100種類の香料を組み合わせる"入浴剤の調香師"、その知られざる仕事に密着

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お湯に溶かした香りを評価する佐々木さん
入浴剤の“調香師”に密着、AIでは代替できない「人間ならではの仕事」とは?(写真:筆者撮影)
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この「温泉探索」と呼ばれる現地調査には、香料担当として佐々木さんも同行している。ひとつの温泉地で複数の温泉を調査するため、2泊3日の行程で20から30カ所の温泉施設を回る。

「1回の入浴で5分くらいしかお湯に浸からないので、めちゃくちゃ忙しいです(笑)。しかも、温泉のお湯は硫黄の香りがほとんどで、それだけでは差別化が難しいんですね」

街並みや名産品など温泉地の「情緒」を香りにする

では、どうやってその温泉地の「香り」を作っているのか。佐々木さんが重視しているのは、温泉地独特の「情緒」だ。

「露天風呂から見えた風景や、温泉街を歩いたときの雰囲気、その土地の名産品などからインスピレーションを得て、その温泉地を香りで表現しています。現地を訪れたような気分を自宅で味わっていただくためにも、私たちが現地に行かなければいけないんです」

特に思い入れのある温泉地は「別府」だという。別府の温泉街を歩いたとき、あちこちの路地から湯煙が立ち上っていて、まるで街中を温泉が流れているようだった。佐々木さんは、白い湯けむりに包まれた街並みと、特産品である和柑橘「ざぼん」をイメージして、「別府」の香りを作り上げた。

佐々木さんが実際に訪れて体感した温泉地ならではの情緒を香りで再現している。写真は「日本の名湯 別府」 (写真:アース製薬)

「『日本の名湯』シリーズは、各温泉地の自治体や団体に品質を確認していただいたうえで、『温泉地公認』のマークを付けて商品化しています。現地の方々に『これならうちの温泉がイメージできる』とお墨付きをいただけるのは、やはり嬉しいですね」

後編では、「ひどい花粉症」だという佐々木さんが調香師になった経緯や、AIでは表現が難しい香りの「隠し味」の秘密など、「人間にしかできない仕事」をさらに深掘りする。

【続きを読む→】AIに香りを作らせてみたら「100点中60点」だった—実は花粉症の"入浴剤の調香師"が語る、残り40点を生み出す人間の感性

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