ガールズバーも、その数珠の一粒だった。
「一回くらい覗いてみるのも、いいかなと思って」
"推し"のために桜の標本木の撮影に出向く
最初は見学のつもりだった。ところが、そこでスタッフの中に"推し"ができてしまった。
彼女から桜が好きだと聞けば、いそいそと靖国神社へ。目当ては、東京の桜の開花を告げるソメイヨシノの標本木だ。5〜6輪咲けば開花となるが、わざわざその蕾を写真に収めるためだけに足を運んだという。アジサイの話になれば、今度は名所と呼ばれる高幡不動までアジサイを撮りに出かける。
いいものを見せてあげたい。その気持ちが、ヤマさんを本気で動かしている。
さらに興味を広げるためにAIも使い始め、今では画像生成にもハマっている。
演歌から始まった数珠は、ずいぶん遠くまで伸びた。
音楽から英語へ、写真へ、AIへ、人との出会いへ、まるで幸せのわらしべ長者さながらだ。
なぜ、そこまで新しいものを求めるのだろうか。
「我々世代の話は大きく2つしかない。まずは、ここが痛い、あそこが痛いという病気の話。あとは家族とか孫の話ね。もちろん、それが悪いわけじゃないんだけど、話が広がらないと、どこかで心が折れちゃう気がするんだよね」


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