夫婦で性格が正反対だというのはよくある話ですが、このおふたりは、正反対でありながら「いっしょにやる」を重視している点が興味深い、と筆者は感じました。正反対の性格だと、いっしょに行動するたびにモメごとも生まれがちなのに、それでも彼らは「いっしょ」を当たり前のように語るのです。
もちろん、マンガに描いたように、おふたりはケンカすることもあります。子連れ外出の許容度、作業の優先順位、家事育児のやり方など、意見が分かれるときはしょっちゅうあるものの、お互いに「相手に対して気になることは全部言う。1ミリもためない」と宣言。そうなったのは、シンガポールでの極限状態の暮らしから共にしていたことも大きかったそうです。
育児中の夫婦が揉めるのは当たり前のことです。それをどう解決していくかがその後の夫婦関係を決めるのですが、このご夫婦は、対話や試行錯誤による解決をずっと実践しているんだな、と筆者は感じました。
仕事でも家庭でも、すべてにおいてパートナー
ナオコさんは長年、心身の問題も抱えています。ナオコさんは「キースは自分の境界線がハッキリしてる。だから私のうつにのまれない。いろんなことに打たれ強い。ありがとう、いつも」と語り、キースさんはそんな自分を「ブラック企業で働いた経験があるから、何があってもあのときよりマシと思うのかも」と笑い飛ばします。
そんなキースさんの明るさやタフさはイベント接客もあるこの仕事ではプラスに働いていることでしょう。また、ナオコさんはかつてメディア系の教育を受け、写真やWEBサイト制作の仕事に従事してきました。キースさんは「ナオコの文章が好き」と語り、ナオコさんのスキルは商品宣伝の大きな武器となっています。仕事でも家庭でも、彼らはすべてにおいてパートナーなのです。
さて最近、このご夫婦が悩ましく思っているのは、少子高齢化が進む島の将来です。島の過疎化はビジネスへの影響も大きく、フェリーの減便や台風による輸送遅延などの問題がすでに発生しています。とはいえ、彼らには、島の子どもたちに、「島のものを使って自分たちで仕事が生み出せる楽しみを背中で伝えたい」という気持ちもあります。自分たちの暮らしを成り立たせながら、島にどのような前向きな影響を与えていくことができるのか、今後もその模索は続きそうです。
いろんな変化をしてきた彼らの人生が、今後どういう選択をしてくのか、筆者は興味深く思っているのです。


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