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「プライベート・エクイティ」は、なぜ世界を食い尽くすのか 元・米司法省顧問が告発する資本主義の暗部

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ドル札のイメージ
アメリカの金融を支配するプライベート・エクイティの実態とは? 経済学者が解説(写真:photocreo/PIXTA)
  • 中山 智香子 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授

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企業の買収と即座の転売で莫大な利益を上げるプライベート・エクイティ(PE)。その裏で進行する利益集約と責任回避、そして法や政治の歪められた実態とは。アメリカ司法省でPE担当特別顧問を務めたブレンダン・バルー氏の話題作『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』を経済学者の中山智香子氏が読み解く。

醜悪な実態を明らかに

「世界を食い尽くす」という物々しいタイトルを冠するプライベート・エクイティ(以下、PE)は、1980年代の金融化の規制緩和の中で、またその後に成長した迅速な業績改善コンサルティングの手法の一つとして、目立たずに存在してきた。

『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら)

しかし本書『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』は豊富な事例を挙げ、その醜悪な実態、癒着と責任回避、システミック・リスクの増大を明らかにする。著者ブレンダン・バルーはアメリカの現役弁護士で、司法省PE担当特別顧問を務めた経験がある。

原著はアメリカ向けだが、その内容は日本の読者にとってもおよそ他人事ではありえないものである。

バルーには、2021年の連邦議会議事堂襲撃事件の起訴に関わった経験もあり、権力とカネの癒着による社会の破壊と日々闘っている。

昨今も「大統領の公式声明は公衆に向けられたものであり、少数の富裕層にではない」(Time誌26年9月7日号4頁)とする見解に実名を示すなど、メディア露出もいとわない。むしろ現代的なメディアを含め、大いに活用しているようだ。

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