「大赤字の時の投資でしたが、これが客足を少しずつサポートしてくれて、コロナ後の立ち上がりがとてもよかったんです」
青木フルーツ全体の売上高は2019年に86億円、コロナ禍の2020年は77億円まで落ち込んだが、その後は2021年が85億円、2022年が94億円と、コロナ前の水準を上回るまでに回復した。
デジタルサイネージは、店頭の上方に設置されている。基本的には店の前に来た人へ見せるものではなく、5メートルほど離れた通路を歩く人を「振り向かせるための広告」として位置付けているそうだ。
「産地で果物を収穫しているところを流したり、ジュースを作っている手元を映しています」
そのほかにも、期間限定商品の告知や割引キャンペーンの情報などを流し、映像で「飲みたい」をつくる仕組みとなっている。
注文から提供まで、1分半
筆者は、他社の生搾りジュースを飲んだことがある。その際、注文してから商品を受け取るまで5分以上あり、待ち時間が少し長いと感じた。しかし、果汁工房果琳では注文を受けてから提供まで、わずか1分半ほどで、提供までの時間が早かった。待ち客数にもよるので単純に比較はできないが、早さの秘訣はどこにあるのか。
「商品を作る人が、店内で動きやすい導線を大事にしています」
例えば右利きの作り手の場合、右手でミキサーを持ち、左側のカップにジュースを注いだ後、そのまま左手にある提供口へ運べるようにする。手を交差させず、無理のない動きで作業できるようにすることで、商品を倒すリスクを減らし、スピーディーな提供につなげている。
注文をすると、目の前でみるみる間に一杯ができあがる。
「14時から18時のピークタイムに、いかに多くのお客様にご提供できるかが勝負なんです」


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