業績の伸長に向け、同社が改めて大事にしているのが既存客層だ。
一時は禁止した紙たばこも、現在は多くの店舗に専用ブースを設置して吸うことができるようにした。岡崎社長は「ルノアールの利用者のイメージといえば"ビジネスマンと喫煙者"といわれますが、その層は今も大事なお客様として捉えています」と語る。
根強い喫煙需要と、打ち合わせの場として利用するビジネスマン層を取りこぼさない。それと同時に「客層を縛りたくはない」のだとも言う。
女性や若い層の間で「ザッハトルテ」が人気商品に
分煙化を進めたことで空気環境が整い、これまでなかなか足を運ばなかった女性客や若い層が利用し始めるようになった。「当時は大変でしたが、今振り返れば悪いことばかりでもなかったということですね」と岡崎社長は笑う。
その新たな客層の間で評判になったのが、25年12月から販売するデザート「ザッハトルテ」だ。
SNSで「もしかしたらこれ世界一かもしれません」「癖が少ないのでかなり食べやすい。日常でたまに食べたい贅沢な一品という感じ」と絶賛する投稿がバズり、月に7000~8000個売れる人気商品となった。
看板商品の不在は同社の長年の課題だった。岡崎社長は甘いものを食べないため、試作段階では懐疑的だったというが、担当部長の『これはいけます!』との自信に押される形で発売したところ、ザッハトルテ目当ての人が殺到。生産が追いつかないほどだったという。
今年の春からは商品の開発担当にパティシエ経験者を抜擢したほか、10月のメニュー改定でサンドウィッチなどのサイドメニューを入れ替えるなど、フード領域の強化にも乗り出しているという。


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