声の大きさやトーンも、聞き手としての印象を大きく左右します。
声が小さすぎたり暗すぎたりすると、「関心がないのかな?」と思われてしまいます。一方で、やたらと大きく押しの強い声は、高圧的な印象を与えかねません。
「やや明るく」「やや大きめ」をベースにしながら、相手の感情に寄り添う形で変化をつけましょう。たとえば、相手が嬉しそうに話しているときは、明るいトーンで「それ、いいですね!」と返し、逆に深刻な話をしているときは、声のトーンを落として「そうだったんですね……」と静かに応じる。このバランスがとても重要です。
意外と軽視されがちなのが「沈黙」です。沈黙が続くと気まずくなり、つい慌てて話題を変えたり、無意味な質問を重ねてしまったりする人も少なくありません。
しかし、沈黙には大切な意味があります。話し手が熟考したり、話の余韻を味わったりしているのかもしれません。そんなときは、こちらも沈黙を楽しむのが正解。
「ゆっくりで大丈夫です」という姿勢を見せる。それだけで相手は安心します。長時間一緒にいる場合はなおのこと。お互いが心地よく沈黙を共有することで深まっていく絆もあるのです。
このように、聞き上手になるためには、言葉以上に「非言語」の表現力がものを言います。「聞けていない」の壁を乗り越えるためには、目線、表情、声、沈黙などを総動員して「あなたの話を、ちゃんと聞いていますよ」と示しましょう。
「非言語表現」を磨くためには、日々の意識と実践が重要です。自分の聞き方を客観視するためにも、「鏡で表情をチェック」「録音して声色をチェック」「録画をして態度や仕草をチェック」などのアプローチをおすすめします。
また、会社の同僚や家族など、率直な意見を言ってくれる人から、自分の聞き方にフィードバックをもらうのも有効です。小さな工夫と努力の積み重ねによって、「聞いたつもり」から「ちゃんと聞けている」へと変わっていきます。
やってはいけない9つの聞き方
聞く力が大事だとわかっていても、私たちは無意識のうちに、意味のない聞き方や自分に不利な聞き方、相手の心を閉ざす聞き方をしてしまっています。
ここでは、代表的な「やってはいけない9つの聞き方」を紹介します。


※ログイン後、コメント入力が可能です。