実際、開放で撮るぶんには何も考える必要がない。フレームを決めてシャッターを切るだけで、背景はきれいに溶けてくれる。
ただ、ここで筆者にとって意外な結果が出た。同じスターバックスのドリンクを、18 Proの開放(ƒ/1.48)と17 Proの開放(ƒ/1.78固定)で撮り比べてみたのだ。結論を言うと、体感できるほどの差は感じられなかった。むしろ、17 Proの開放時の描写がいかに魅力的で、完成度が高かったのかを改めて感じさせられた。
この「差が出にくい」という結果は、スマートフォンのカメラが置かれている状況をよく表している。ボケの作り方には、いま大きく2つのアプローチがある。iPhone 18 Pro、かつてのGalaxy S9、Xiaomi 14 Ultraのように、レンズの穴の大きさを物理的に変えて光学的にボケを作る方向。
もう1つが、Googleのアプローチだ。Pixelシリーズのメインカメラは絞りが固定式で、可変絞り機構を持たない。背景のボケは、被写体の輪郭を認識して背景だけをぼかす計算処理、つまりポートレートモードのソフトウェア処理で作り出している。同じ「ボケた写真」というゴールに、光学と計算という別のルートで向かっているわけだ。
どちらが優れているかを断じるつもりはない。ただ、筆者の見立てとして書けるのは、開放で撮るだけの用途なら、光学側の1段の差はもはや見分けがつきにくいところまで来ているということだ。買い替えの決め手を「開放のボケ」に置くと、光学であれ計算処理であれ、期待したほどの違いは感じにくい可能性が高い。
どこにピントが合っているかが一目で分かるマニュアルフォーカス
一方で、想像以上に便利だったのがマニュアルフォーカスだ。UIの操作数が多いのは絞りやシャッタースピードと同じだが、前ボケを作りたいときなど、狙った位置にピントを合わせたい場面では非常に有効だった。スライダーでピント位置を前後に動かすと、ピントが合っている部分が白く表示され、それ以外は画面全体が少し暗くなる。どこに合っているかが一目で分かる、気持ちのいいフィードバックだ。


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