日産自動車が2カ月連続で国内向けに新型車を送り出すのは、ひさしぶりではないだろうか。そんな気持ちを抱きながら接したのが、7月16日に発売された「エルグランド」である。
エルグランドはラージミニバンというカテゴリーを開拓しながら、あとから参入したトヨタ自動車の「アルファード」「ヴェルファイア」(以下「アルヴェル」)にすっかり主役の座を奪われてしまった。
この間エルグランドは、16年間モデルチェンジしなかった。アルヴェルの人気にどう対抗していいか、思い悩んでいたのかもしれない。それでもこのカテゴリーから撤退せず、再び舞台に立つことを選んだことは評価したい。
コンセプト「ザ・プライベート・マグレブ」とは?
新型エルグランドのボディサイズは全長4995mm×全幅1895mm×全高1975mmで、先代と比べると、長さ:20mm、幅:45mm、高さ:160mmの拡大になる。ホイールベースは先代と同じ3000mmだ。
エルグランドは、初代と2代目が縦置きパワートレイン後輪駆動ベースで、3代目の先代で、アルヴェルと同じ横置きパワートレイン前輪駆動ベースにスイッチした。このときに代々受け継がれてきた運転の楽しさを重視した結果、背を低くしたのだが、これが裏目に出たようだ。
日産もそこは認識していて、新型は運転の楽しさに、アルヴェルで支持された後席重視の考え方を融合して開発したという。「X」と「G」の2グレードで、いずれも「e-4ORCE」と呼ばれる電子制御4WDという中から、今回は上級の「G e-4ORCE」に試乗した。
実車に接してまず感じたのは、ライバルとは明らかに違う方向を目指していることだ。デザインコンセプトは「ザ・プライベート・マグレブ」。マグレブとは磁気浮上式鉄道、日本的に言えば「リニアモーターカー」で、もう少しわかりやすい表現が欲しかったところだが、シャープなラインとエッジを強調したフォルムは、たしかに高速移動空間っぽい。


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