それ以上に感心したのが静かさ。キックスでもこの点では驚かされて、第3世代e-POWERの実力を理解したが、エルグランドははるかに上をいく。アクティブ・ノイズ・コントロールや高性能遮音ガラスなどの効果が発揮されているのだろう。
試乗車はオプションの「BOSEプレミアムサウンドシステム」装着車で、サラウンドシステムと22個のスピーカーがもたらす音は、広がり感があって心地よかった。後席用のモニターはルーフ格納式に加えて、前席背後にも装備することが可能。今後はこのスタイルが主流になりそうだ。
WLTCモード燃費は16.8km/Lで、アルヴェルのハイブリッド4WDの16.8〜17.8km/Lにグレードによっては及ばないが、個人的には燃費1km/Lの差より、常時モーター走行による滑らかさとこの静かさに価値があると思った。
乗り心地はフラットかつまろやかで、リラックスできる。フロアの剛性感がもう少しあれば、さらに上質に感じられるだろう。このフラット感は、ショックアブソーバーを電子制御するインテリジェント ダイナミックサスペンションと、e-4ORCEによる前後モーターのきめ細かい制御によるところも大きい。
ハンドリングは、ステアリングのしっかりした手応えと、操舵に対する正確な車体の身のこなしが印象的だった。最大トルクが195Nmとアルヴェルの約1.6倍あるリアモーターが、立ち上がりでしっかり仕事をしていることも伝わってきた。たしかに運転が楽しめるミニバンだ。
メルセデス・ベンツに対するBWMである
新型エルグランドで感心したのは、デザインから走りまで、ライバルの後追いではなく、独自の世界観を描き切っていることだ。それはメルセデス・ベンツに対するBMWのように感じた。
今の日本のユーザーは挑戦しない傾向が強まっているから、アルヴェルの牙城は簡単には崩せないかもしれない。しかし、こうした異なる選択肢を用意することは大切だ。


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