その結果、大人になっても自分軸を持つことができず、嫌われないように常に相手の顔色をうかがい、相手からの承認を激しく求めるようになります。「嫌だ」と「助けて」を言い出せず、自立した人間関係を築くことが困難になります。
ニコイチの関係から脱却するためには、どんなに嫌われたり見放されたりしようとも、親と子の課題を分離し、「自分で決めて自分で生きる」主体性を取り戻すことが不可欠です。
人一倍敏感な子どもに見られる過剰同情
人一倍敏感な子ども(HSC)にとって深刻なのは、過剰同調が「幼少期の過酷な環境を生き延びるための適応戦略」として形成された場合です。
情緒的に未熟な親、予測不可能な怒りを唐突に爆発させる親、さまざまな依存症などの問題を抱える親のもとで育った子どもは、家庭という逃げ場のない密室で生き延びるために、親の感情状態を24時間態勢で絶えず監視し続けなければならないからです。
親が不機嫌になるわずかな兆候を察知して先回りして機嫌を取ったり、親の果てしない愚痴や悲しみに同調して慰め役を担ったりすることは、子どもにとって物理的・心理的虐待から身を守り、家庭内での居場所を確保するための必死の防衛反応なのです。
情緒的に未熟な親は、子どものニーズよりも自分の欲求を優先し、子どもをコントロールするために罪悪感や羞恥心を植え付ける心理的操作(感情的搾取)を行ったりします。
このような環境(逆境的児童期体験)に長期間適応した結果、子どもは親からの批判、拒絶、見捨てられに対して、耐え難いほどの精神的苦痛を感じて、自分の心と体を削ってまで期待に応えようとします。


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