フォアグラ寿司は、高級食材を手頃な価格で食べられるとして、スシローの「必食ネタ」「看板メニュー」の一つとしてSNSで盛んに取り上げられている。だが、日本の回転寿司チェーンでははま寿司が先発だった。
ゼンショーによると、2014年の中国1号店開業後、「中国のお客様に受け入れられるバリューの高い食材は何か」を考え、フォアグラを商品化したという。
怒涛の勢いで店舗を増やしている
日本の回転寿司チェーンでは、他に元気寿司も中国に進出している。だが中国事業を巡って報じられるのは、各地で大行列をつくっているスシローと、わずか2年で撤退したくら寿司の「明暗」が中心で、それ以外の動向はそれほど注目されてこなかった。
しかし前述したように、はま寿司はこの2年、怒涛の勢いで店舗を増やしている。
2014年に進出し、2024年3月末時点でも上海を中心に約50店舗にとどまっていたのが、2025年3月末に約90店、2026年3月末には186店舗へと増加した。
現時点の中国店舗数についてゼンショーは「非公表」とするが、中国のSNS公式アカウントでは毎月のように2桁規模の出店が告知され、雲南省や遼寧省などスシロー未出店の地域にも店舗網を広げている。
9月9日時点では238店が確認できた。3月末から5カ月余りで52店増えたことになる。
中国メディア36Krは、はま寿司に近い関係者の話として、2026年度に100店以上を新規出店し、5年以内に中国で1000店を目指す計画だと報じている。
出店急拡大の背景には、中国の景気減速で消費者がコストパフォーマンスを求めるようになり、日本のデフレ下で成長した回転寿司の商機が広がっていることがありそうだ。
日本の回転寿司チェーンは価格に対して品質が高いだけでなく、外食としての楽しさやちょっとした特別感もある。手頃な価格の回転寿司に大きな市場があることは、2021年に中国進出したスシローの大行列でも示された。
回転寿司は設備投資がかかり、調達や出店にもノウハウが必要だが、ゼンショーは2008年に中国進出したすき家の展開を通じ、事業基盤やサプライチェーンを築いてきた。この蓄積も、はま寿司の高速出店を支える一因になっているとみられる。


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