ほていやとしては、「地元の企業に継いでもらいたい」という思いから、マックスバリュ東海を選んだ。
譲渡の条件について、両者とも金額は明かしていない。ただ、ほていや側の関係者は、「店の売り上げの約3カ月分に相当する額だった」と話す。
「作業は見て覚えろ」メモも許されなかった
2007年4月、マックスバリュ東海で「ほていや」の営業開始が決まった。蒸しパン作りを引き継ぐため、当時、マックスバリュ東海 熱海店のベーカリー部だった社員2人が選ばれ、ほていやの作業所に約2カ月間通うことになる。そのうちの一人、増井博之さんに話を聞くと、厳しい修業だったと振り返った。
「ほていやさんの蒸しパンはほぼ手作り。それもたった一人の職人が、包装以外を担当しています。朝5時に作業場に入り、13時まで黙々と働く。その間、何も教えてもらえず、『作業は見て覚えろ』といわれていた。一番大変だったのはメモを取ることが許されなかったことです。そのため粉が何グラムとか、発酵に何分などはすべて覚え、就業時間が終わると、すぐにメモをしていました」
今思い出してもあの時は大変だった、と増井さんはしみじみ話す。


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