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「メモ禁止」目で技を盗んだ2カ月…廃業する「街のパン屋」の蒸しパンを、大手マックスバリュが"パートさんごと"継いだワケ

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平日700〜800個、休日は1200個売れるという「熱海ほていやの蒸しパン」
平日700〜800個、休日は1200個売れるという「熱海ほていやの蒸しパン」。廃業する「街のパン屋」の蒸しパンを、なぜ大手スーパーが継いだのだろう(写真:筆者撮影)
  • 谷口 素子 取材ライター・コラムニスト
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特徴的なのが、その表面だ。濃い黄色のパンが乗っている。食べるとなめらかで、生地の弾力とクリームのコクが同時にくる。そして、甘さもある。よそでは食べたことのない味だった。

表面に濃い黄色のパンが乗っているのが特徴。人気のショコラは、チョコレートがたっぷり(写真:筆者撮影)

この蒸しパンはあっという間に人気になり、ほていやの看板商品となった。そして、地元の人だけでなく、市外からも蒸しパンを買いに来る人が日に日に増えた。やがてほていやはパン屋ではなく、蒸しパン専門店になった。

ほていやから受け継がれている蒸しパン。左から時計回りに、クルミ入り小倉餡、紫芋、抹茶(写真:筆者撮影)

職人が引退しほていやは廃業へ。そして蒸しパンは…

ほていやでは、1日1000個以上の蒸しパンが売れると言われていた。本当のところはわからない。ただ、この蒸しパンはほとんど手作業で、たった一人の職人が作っていた。

しかも、ほていやには後継者がいない。だからオーナーが店を閉めてしまったら、間違いなく蒸しパンもなくなる……と街では噂になっていた。

そうして噂通り約20年前、ほていやは閉店した。蒸しパンはとうとう終わってしまったと、筆者も悲しんだものだ。

ところが、である。もう一度、あの味が食べたい……と思っていた矢先、マックスバリュ熱海で買い物をしていると、「熱海ほていや」コーナーができているではないか。そしてあの蒸しパンが陳列されている。「うーん」と半信半疑で蒸しパンの裏を見てみると、製造元に「マックスバリュ東海熱海店」と書いてある。

熱海ほていやの歴史も店頭に書かれている(写真:筆者撮影)
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