ところが睡眠が浅かったり短かったりすると、この洗浄作業は途中で打ち切られ、脳の中にゴミが残ったまま朝を迎えることになるのです。
朝起きた時に頭がすっきりしているのは、この「脳の丸洗い」が無事に完了した証拠です。
眠っている間に行われる全身の修復
脳のクリーニングと並行して、体全体でも劇的な変化が起きています。
深い眠りに落ちてしばらくすると、脳から「成長ホルモン」が分泌されます。
このホルモンが全身を巡り、日中に傷ついた組織の修復や、細胞の新陳代謝を促していきます。まるで、体中に「傷んだところを直し、古くなった部分を新しくしよう」と呼びかける、修復の号令のようです。
成長ホルモンは、成長期の子どもだけのものと思われがちですが、大人にとっても不可欠な「修復の指令」です。
日中に食事で取り入れたタンパク質やビタミン・ミネラルを材料に、筋肉や皮膚の微細なダメージが修復され、骨の再生が促されます。
同時に、睡眠中にコルチゾールなどのホルモンリズムが整うことで、日中に興奮していた免疫システムも本来のバランスを取り戻していきます。
そして、睡眠中に活躍するもう一つの重要なホルモンが、メラトニンです。
夜のメラトニンの分泌は、朝の光でセロトニンがしっかり作られることが土台になっています。
メラトニンの仕事は眠りを誘うだけではありません。メラトニン自体が抗酸化物質であり、睡眠中に細胞のサビを修復する「夜間専門の修理工」でもあります。
加えて、良質な睡眠は血糖値を安定させるインスリンの感受性を高めます。これは「コゲ(糖化)」を防ぐことにもつながります。


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