もし子どもがショート動画ばかり見ていて、「お前はドパガキだから集中できないんだ」と責めても、状況はあまり変わりません。
これは本人の性格だけの問題ではなく、刺激へすぐにアクセスできる環境と、そこで身に付いた行動習慣の問題だからです。
まずは、問題がわからなくても、すぐに答えを見ない時間を作ることです。
たとえば「15分だけ考えてから解説を見る」というルールを決めます。ただ眺めるのではなく、最初の数分で条件を書き出し、次に使えそうな解法を試し、最後に「自分はどこで止まっているのか」を言葉にする。
15分後に解けていなくても構いません。「この条件の使い方がわからない」と説明できれば、以前より一歩進んでいます。
参考書も、次々に買い与える必要はありません。まずは軸になる一冊を決め、「どこまでできたら次へ進むか」を親子で決める。必要な場合にだけ、別の教材で補う。それだけでも、目新しさを追いかける勉強から、理解を積み重ねる勉強へ変わっていきます。
「ドパガキ」から抜け出すための「考える15分」
東大生に「ドパガキ」は少ないのか。今回の調査だけでは、その問いに断定的な答えを出すことはできません。
ただ、東大生の多くが、「すぐに答えを得る」「次々に新しいものへ移る」という行動とは反対の学び方をしていたことは確かです。
彼らは、わからない問題を、わからないまま少し長く持っていられる。そして、同じ教材に何度も戻ることができる。
頭のよさとは、もしかすると「すぐにわかること」ではなく、「わからない状態から、すぐに逃げないこと」なのかもしれません。
もし最近、ショート動画ばかり見て集中できないと感じているなら、まずは一問だけ、答えを見ずに15分考えてみてください。
解けなくても大丈夫です。考えた跡が紙に残っていれば、その15分は失敗ではありません。
強い刺激をすぐに求める学び方から、時間をかけて理解する学び方へ。その小さな転換が、「ドパガキ」から抜け出す最初の一歩になるはずです。


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