「マサ、なかなか抜け出せなくて、すごく苦しんでいるのはわかるよ。どうやったら僕は君のことが助けられる? 何がわからないか教えてくれ。そうしたら、僕は分析できる人間を知っているから、彼らにいくらでも分析させるし、必要なら人を送るよ」
と言うのです。うれしくて、私は涙が出そうになりました。このようなSVPの考え方、声のかけ方は、その後部下とのコミュニケーションを取る上で大きな参考になりました。
最低の評価を下されるのは「評論家」
また、アマゾンでは、部下が「それは違うと思います」と意見したとき、権威を笠に「なぜ上司の言うことが聞けないんだ?」という言い方も禁句。相手の意見の背景まで聞き取った上で、自分の意見と比較し、どちらがお客様にメリットがあるかを検討すべきです。
アマゾンの社内で最も嫌われるのは"評論家"──人の失敗を指摘するのが仕事になっている人間です。
私も、オペレーション部門に異動してすぐの頃、上司であるジェフ・ハヤシダに「数字的にはこうなのでしかたないんです」といった主旨の意見をしたところ、「そういう評論家みたいな話はいらないよ。現場に行って実績を見せてくれないか」と言われたことがあります。
現場を見ず、何の創意工夫もせずに発言していないか? 数字の表側だけ見て言い訳をしていないか? そういう姿勢をたしなめられたわけです。
マネージャーは「人・物・金」といったリソース(資源)を持っているのですから、必要なリソースを部下に提供し、部下の目標達成をサポートするのが仕事です。「なぜできないのか?」「自分で何とかしろ」といった、責任転嫁の発言を繰り返すマネージャーはアマゾンではまったく評価されません。
年1回行われる人事評価でも、部下はもちろん、同僚や上司からも「オーナーシップがまったくない人物です」と最低の評価を突きつけられることになります。



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