形から入ることもあります。ふと入ったスポーツ用品店で素敵なランニングウエアを見つけ、それをきっかけにランニングを始めた人もいます。
10分間だけ参加してみる。1回だけやってみる。本を1章だけ読んでみる。そんな「お試し」が、日常と別の景色を見られる、貴重な体験になるかもしれません。
新しいことに挑戦してみる以外に、かつて経験したものを再開する方法もあります。「昔取った杵柄」とまではいかずとも、たしなんだこと、多少慣れていることは始めるハードルも低いはずです。子どもの頃を思い出し、当時を懐かしむこと自体が、脳を活性化し、体も心も健康にすることもわかっています。
ある人は、小学生のときに書道を習っていましたが、楽しさが見出せず、半年ほどで辞めてしまいました。ところが大人になって書道を再開してみたところ、当時学んだ楷書だけでなく、行書や草書もあることに気づき、「書」の芸術性に興味が出たそうです。その後、書を通じて中国や日本の文化にも興味が拡大。まさに知的好奇心が開花したのでしょう。
ピアノを再開した人もいます。ピアノを弾かなくなってから数十年のブランクがあったので、あの頃のように弾けるのかという不安もあったそうですが、再開したところ未経験から始めるよりも修得が早く、早々に感覚を思い出したと言います。上達が見込めるので成長を実感しやすく、さらにはそれが自信につながるのです。
旅行は脳を刺激する最高のアクション
趣味や習い事のように継続する活動でなくても、脳を大いに活性化できるものがあります。それは旅行です。初めて訪れる地、特に海外など異文化の国であれば、なおよいでしょう。これまでの日常が全く通用しない場面に、身を置くことになるからです。
旅行先では、見るもの、食べるもの、音、声、におい……、すべて新鮮。脳が刺激されることばかりです。知的好奇心が次々と芽生え、脳の報酬系がオンになりっぱなしの状態に身を置くことができます。
旅行が脳にいいのはそれだけではありません。「デュアルタスク」を自然に行うことができるからです。デュアルタスクとは、2つの課題を同時に行うこと。ニュースを聞きながら料理をするなど、同時に2つのことで頭を働かせることが、脳の認知能力をアップさせるのです。


※ログイン後、コメント入力が可能です。