履歴書に書きにくい「人間関係を整える力」
集団の中に、いるだけで場の空気がやわらぐ人がいます。会議室の雰囲気が少しだけ重くなったのを感じとって、さりげないひとことでその空気を元に戻す。怒っている同僚と落ち込んでいる後輩の間に立って、両方の言い分をていねいに整理する。新入社員の表情がほんの少し曇ったことに気づいて、自分から声をかけにいく。
こうした「人間関係を整える力」は、これまで性格の中でも「やさしさ」くらいの軽い意味で語られてきました。履歴書には書きにくく、面接でアピールしてもなかなか伝わらない、目に見えにくい力です。でも、その評価を大きくぬりかえる大きなレビューが出てきました。
アーカンソー大学のウィルモットとミネソタ大学のオーンズは、性格の特徴の1つ「協調性(Agreeableness)」が人生にどんな影響を与えるかを調べました。集めたのは、142本のメタ分析、275の結果変数、3900を超える原著研究、合わせて190万名を超える参加者です。
これは人格の研究としてはとても大きな規模で、1つの特徴がおよぼす範囲をここまで広く見わたした仕事はめずらしいものです。そこから分かったのは、協調性が高いことが良い方向に働いた変数の割合が、275のうちなんと93%にのぼったということでした。


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