仕事の成果、人間関係の良さ、心の健康、人を助ける行動、組織へのなじみ、健康的な習慣、反社会的な行動の少なさまで、人生のほとんどあらゆる場面で、協調性は「あって損のない燃料」として働いていたのです。
協調性は一貫して人生が良い方向にいく力
人間関係を整える力を持つ人=「共感関係型」の才能は、職場ではよく「いい人」「優しい人」と呼ばれただけで終わってしまいます。協調性は控えめな美徳と見られがちで、出世や評価の話になると、声の大きい外向性や、仕事のできる誠実性のかげにかくれてしまいます。
じつは、これは日本の職場に限った話ではありません。ウィルモットとオーンズの集計でも、協調性は昇進や給与とわずかに「マイナス」の関係にありました。「気配りのできる人」とほめられることと、それが給料や役職に反映されることの間には、世界共通のズレがあるのです。しかし、このレビューは、協調性が単なる潤滑油ではなく、人生のさまざまな場面で、一貫して良い方向に働く力なのだと示してくれました。
協調性が広く効く理由は、人間の活動のほとんどが何人かで協力して行われるという事実にあります。チームの中で信頼が積み上がっていれば、情報のやりとりが早くなり、決断の質も上がります。協調性は、その信頼を毎日ほんの少しずつ育てていく酵素のような働きをします。
1日だけでは目に見えませんが、5年、10年と積み重なると、組織の中での評判という大きな財産になっていきます。
共感関係型の人は、相手の感情のちょっとした変化に気づきやすく、相手の立場に立って物事を考え直すのが得意です。看護師、教師、カウンセラー、人事、カスタマーサクセス、調停役、コミュニティマネジメント、保育、介護、ファシリテーターなど、人と人の間に橋をかける仕事と相性がよく、職場の信頼という財産を地道に積み上げていきます。
営業職や対人サービス、医療の現場でも、共感関係型の人がいると、クレームをふせいだり、お客さまに長く付き合ってもらうことにそのまま結びつきます。


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