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住宅ローンの返済負担はさらに重くなっていく…日銀の利上げはいいたいどこまで続くのか

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(写真:freeangle/PIXTA)
  • 吉野 貴晶 マネックス証券チーフ・マーケット・アナリスト 兼 マネックス・ユニバーシティ 投資工学研究学長
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では、なぜ目標が2%なのでしょうか。2%という数字に絶対的な根拠があるわけではありません。ただ、目標をあまり低くすると、景気が悪くなったときに物価上昇率がマイナスに落ち込み、デフレに陥る可能性があります。そのため、ある程度の余裕を持たせる意味もあり、日本だけでなく欧米など多くの中央銀行が2%程度の物価上昇を目標としています。

7月のコアCPI上昇率は1.8%ですから、数字だけを見れば、この2%を下回っています。ただし、1.8%という数字だけを見て、「物価上昇は落ち着いている」と判断するのは早計でしょう。足元の物価上昇率は、政府によるガソリン価格の抑制策や、7〜9月の電気・ガス料金への支援によって押し下げられています。電気・ガス料金への支援は9月までです。こうした物価を押し下げる効果の剥落は、その後の物価上昇率を押し上げる要因になります。

賃金上昇も利上げを後押しする

ただ、日銀が利上げを進めている理由は、物価の上昇だけではありません。もう一つ重要なのが、賃金も上がるようになってきたことです。以前の日本では、物価がなかなか上がらず、賃金も伸びにくい状態が長く続いていました。そのため、日銀は金利を非常に低くして、景気を後押ししてきました。ところが、ここ数年は状況が変わってきています。物価だけでなく、賃金も上がるようになってきました。

実際、2026年6月の実質賃金は前年同月比1.6%増となり、6カ月連続でプラスとなりました。「実質賃金」とは、賃金の伸びから物価上昇の影響を差し引いたものです。実質賃金がプラスということは、物価の上昇を考えても、賃金が前年より増えているということです。

日本労働組合総連合会(連合)加盟組合の集計でも、賃上げが続いています。連合がまとめた2026年の春闘では、定期昇給を含む賃上げ率は5.01%となり、5%を超えるのは3年連続となりました。

このように、物価だけでなく賃金も上がるようになってきたことで、日本経済を非常に低い金利で強く支え続ける必要性は、以前より薄れてきています。そのため、日銀の利上げには、物価が上がりすぎるのを抑えるだけでなく、これまで非常に低くしてきた金利を、少しずつ通常の状態に戻していくという意味もあります。

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