ただ、「銀行などの金融機関同士が1日だけお金を貸し借りするときの金利」が上がると言われても、私たちの生活にはあまり関係がないように思えるかもしれません。ところが、そうではありません。日銀が政策金利を引き上げると、その影響は銀行の預金金利や貸出金利にも広がっていきます。つまり、日銀の利上げは、私たちが銀行に預けているお金にも、反対に銀行から借りているお金にも関係してくるのです。
私たちにとってメリットとしてわかりやすいのが預金金利の上昇です。日銀が政策金利を引き上げると、銀行も普通預金や定期預金の金利を引き上げる傾向があります。そのため、私たちが銀行に預けているお金から受け取れる利息も増えます。
住宅ローンの負担も増える
一方、デメリットもあります。代表的なのがローン金利の上昇です。日銀が政策金利を引き上げると、銀行の貸出金利にも上昇圧力がかかります。住宅ローンだけでなく、自動車ローンや教育ローンなどでも、新たに借りる場合や、変動金利型のローンを中心に金利が上昇し、支払う利息が増える可能性があります。
金利上昇の影響は、単に支払う利息が増えるだけではありません。住宅ローンや自動車ローンの金利が上がれば、「今は住宅を買うのをやめておこう」「自動車の買い替えを少し先にしよう」と考える人も増えるでしょう。金利が高くなることで、お金を借りて大きな買い物をすることに慎重になるからです。
こうして住宅や自動車などの購入を控える人が増えると、消費が弱くなります。消費が弱くなれば、企業の商品やサービスも売れにくくなり、企業は生産を減らすようになります。すると、売り上げや利益も伸びにくくなり、企業は賃上げにも慎重になります。
さらに、賃金が伸びにくくなれば、私たちも買い物を控えるようになります。このように、金利の上昇をきっかけに個人の消費が減り、その影響が企業の生産や売り上げ、利益、さらに賃金へと広がることで、景気を弱める方向に働くのです。


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