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近年にわかに認知度を上げている「ギフテッド」という言葉。知能指数(IQ)の値が注目されがちだが、知性だけではなく「高い共感的理解、正義感」「興味関心や知的好奇心の強さ」「内面の豊かさ」といった特徴があるとされる。
しかし、多くのギフテッド当事者はわかりやすい「天才」でも「成功者」でもない。読者の近くにもきっと存在し、「普通」の暮らしをしている人々だ。本連載では「大人になったギフテッド」に取材し、その実像に迫る。
今回のギフテッド当事者は、千葉大学理学部数学科を卒業後、ピアノ調律師として働く福田拓洋さん(45歳)。子どもの頃から知能の高さを知り、大人になってから受けた知能検査ではIQ130を超えている。ユニークな経歴の背景にある苦悩、そして希望とは。
「頭が良い子」として生きてきた
群馬県に生まれ、2歳から中学1年生まで千葉県で育った。
「目立つ子どもでした。頭が良い子、みたいな」。小学校での成績は常にトップ。テストは5分ほどで解き終わっていた。周りのみんながまだ解いているからと、ゆっくり3回ほど解き直して暇をつぶしていたという。
福田拓洋さん。千葉大学理学部数学科を卒業後、ピアノ調律師として働いている(写真:筆者撮影)
ギフテッド当事者の体験として「授業が暇すぎてつらい」という話はよく聞くものだが、福田さんは自分でやりたいことを探すタイプだった。
「他教科の授業中に好きな算数をやったり、絵を描いたり。教科書も先まで読んじゃっていました。先生に指名されても答えられますし、怒られることはなかったです」
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