市場が注目していたケビン・ウォーシュFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)議長のジャクソンホール会議での演説(8月28日)が終わった。ウォーシュ議長は「経済は良好だ」と評価したが、物価上昇が高止まりを続けるならば利上げも辞さないとの姿勢を示した。「突然のタカ派宣言」で、利下げを求めてきたドナルド・トランプ大統領との溝が深まる可能性が出てきた。
AI・半導体株への一方的な人気が揺らぎ始めている
また、金利上昇でドルが買われた。月次ベースでは過去歴代最高の為替介入があったにもかかわらず、ドル円は1ドル=160円台に乗せている。イラン戦争の行方もさっぱりわからず、AI・半導体相場も不透明になり、今や日本株は大幅下落の不安はないものの、まったく動きが取れない状態だ。
「業績相場」の行方を示す日経平均予想EPS(1株当たり利益)も11月まで大きく変わらず、この「AI・半導体相場」「イラン戦争」「為替」「金利」が目先の相場のカギを握ることになる。
イラン戦争と為替はすでに前回書いたので、今回はAI・半導体相場と金利の話だ。株式市場でダントツの強さを示していたAI・半導体株人気に陰りが見える。特に、ソフトバンクグループとキオクシアホールディングスが指数を押し上げる一方、東京エレクトロンやイビデンが押し下げ要因となった8月20日の日経平均株価に対する「寄与度構造」は、AI・半導体関連への一方的な人気が揺らぎ始めたことを強く印象づけた。
これは、アメリカのフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が6月22日の史上最高値以降は低調な動きとなっていることを考えると、当然の展開かもしれない。しかし、日経平均への影響力はまだ強く残っており、AI・半導体関連株の中で代表的な銘柄の1つであるアドバンテストなどは市場を大きく動かしている。


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