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芸能人が集う「鶯谷の会員制スナック」に広がる異世界・・・元芸人「87歳マスター」の"衝撃的な半生"とは

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よーかんちゃん
東京・鶯谷にあるスナック「よーかんちゃん」のオーナー宮田羊かんさん(撮影:白石果林)
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79年の開店当初は深夜営業を取り締まる法律がなかったため、月曜から土曜まで週6日、17時から朝の4時まで店を開けた。元芸人の羊かんさんは顔が広く、お客さんがよく入った。4時に閉店した後は、残っていたお客さんと食事に出るのが常だった。

各界の大御所が来店するようになったきっかけは、歌舞伎の名優、十八代目 中村勘三郎さん。羊かんさんと妙に馬が合った中村さんはお店に通い詰め、親しい人たちを連れてきては羊かんさんに紹介した。誰もが名を知るような著名人も少なくなかった。

そのうちのひとりが、アナウンサーの安住紳一郎さん。その日、中村さんは言った。

「今度、『ぴったんこカン・カン』に出るんだ。羊かんちゃん、俺と一緒に出てくれよ」

突然の誘いに恐縮した羊かんさんは、「いやいや、ごめんなさい。 俺はそんな器じゃないから」と、その場で断った。そこで、中村さんが言い放つ。

「安住さん、羊かんちゃんが嫌だって言うなら、俺も出ないよ」

ここまで言われて、断ることはできない。羊かんさんは中村さんと一緒に、3度も『ぴったんこカン・カン』に出演した。

ふたりの友情は、プライベートにも及んだ。

「ひとり10万円はかかる銀座の高いクラブに連れていってくれてね。ドンペリをパーンッと頼むんだ。それで、お会計のときは、お金も払わずにサッと出ていくの。誰かが後で払うんだろうけどさ、そういう経験をたくさんさせてくれたのが、勘三郎なんだ。人間臭くてね。あんな人は、ほかにいないよ。ほんとに世話になった」

2012年12月5日に57歳で亡くなった中村さんと(写真:筆者撮影)

カラオケタイム以外も独壇場

中村さん以外にも、よーかんちゃんに足繫く通う著名人は多い。アメリカに住む世界的なDJは、来日するたびに貸し切りで予約をして、屈強なガードマンを連れてやってくる。お店で作る唐揚げが好物で、大皿いっぱいの唐揚げをペロリと平らげるそう。

もともとは、料理を出していなかった。しかし銀座や新橋、六本木で飲んだ後、二次会で鶯谷まで足を延ばすお客さんも多く、あるとき、ひとりのお客さんから「ここで料理を作ってくれないかな。 そうすれば1軒で終わるんだけど」と言われた。

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