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芸能人が集う「鶯谷の会員制スナック」に広がる異世界・・・元芸人「87歳マスター」の"衝撃的な半生"とは

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よーかんちゃん
東京・鶯谷にあるスナック「よーかんちゃん」のオーナー宮田羊かんさん(撮影:白石果林)
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主な舞台は、キャバレーやストリップ劇場。北野武が若かりし頃、ストリップ劇場「浅草フランス座」(現在の浅草東洋館)で、ストリップの合間にコントをして腕を磨いたことで知られるが、羊かんさんも同じように幕間にコミックバンドの一員として楽器を弾いたり、コントを披露したりするようになった。

「俺たちの話なんて、誰も聞いてくれないわけ。それで、光るネクタイとか光り物を身につけるようになったんだ。そうすると、こいつらなんだ、って注目してくれるの」

芸人を辞めてとんかつ屋へ

コメディアンとして本格的にデビューしたのは、59年。母親より年上の林百歩とコンビを組んだ。それから宮島一茶、松鶴家千とせと相方を変え、「羊かん・千とせ」時代にはNHKの漫才コンクールにも出演。69年に4位、70年に3位、71年にも3位と上位に食い込むも、同年、32歳にして芸能界引退を決める。

14歳から18年間、身を置いた芸能界に一切の未練はなかった。新天地は、友人の知人が鶯谷の近くに開いたとんかつ屋「カトレア」。開店祝いに行ったのがきっかけで職を得た。

「俺ね、働くことにぜんぜん抵抗ないんだ。だから、売り上げになることはなんだってやったよ。自転車にとんかつ載せてさ、なめこ汁をハンドルに引っかけて、よく出前にも行ったよ。運んでる途中になめこ汁がこぼれちゃって、足りなくなったこともあったな」

がむしゃらに働いているうちに、店長に就任。もともと「包丁が得意」な羊かんさんは、とんかつを揚げるようになった。

このカトレア時代に出会ったのが、健康保険組合に勤めていた早苗さんだ。羊かんさん曰く、「なぜか、人手が足りない時、店に手伝いにきていた」そうで、女優のような美貌でおおらかな性格の早苗さんに惚れ込んだ。

芸人気質が抜けず、自由奔放に遊び歩いていた羊かんさんだが、周囲から「結婚するんだったら、早苗ちゃんみたいな人がいい」と背中を押され、プロポーズ。周囲の目に狂いがなかったことは、今も毎日、二人三脚で店を切り盛りしていることからもわかる。

カトレアを離れることになったのは、ふたりの住まいを巡る社長とのいさかい。話がこじれ、社長に「もう辞めてもいいよ」と言われてカチンときた羊かんさんは、売り言葉に買い言葉で会社を辞めて、無職になった。

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