松屋フーズは、企業メッセージに「みんなの食卓でありたい」を掲げている。松屋フーズと松屋フーズホールディングス、どちらのホームページにも、そう書かれている。ただし、消費者がその通りのイメージを持っているかどうかは別の話だ。
「『みんなの食卓でありたい』という言葉には、忙しい日や暑い日、体調が悪い日などに、食卓の代わりになれる存在でありたい。そういった思いも込められているのでしょうが、消費者にはそれが全く伝わっていないんだと思います」
松のやの発信は、商品の告知が中心だ。炎上から2週間後の8月12日に発売された夏の季節メニュー「オレンジソース唐揚げ定食」も、リリースに並んでいたのは、生姜とにんにくを使った特製の揉みダレ、カラッと揚げた食感、甘酸っぱく爽やかなソースだった。キャッチコピーは「夏の唐揚げは、甘酸っぱく爽やかに」。
「こだわりや特徴は書かれていましたが、肝心な食卓への思いが感じられないので、消費者には松屋フーズの『みんなの食卓でありたい』というスタンスは伝わりようがないんです」
売る量より多くの水を育てるサントリー
スタンスが伝わっている会社は、本業から離れたことをしても不自然に見えない。例えばサントリーは、飲料をつくって売る会社でありながら、森を育てている。それを不思議に思う人が少ないのは、「水=森」とつながりやすいことに加え、同社が森を育てる理由を長く発信し続けてきたからだ。
「サントリーの商品は、どれも水からできています。だから一番大事なのは、水と生きる文化をつくることなんです。美味しい水を絶やさないためにも、森を育てることは事業と切り離せません」


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