今回、PV5のキャンピングカーを発表した4社も、いずれも国内の正規ディーラーとして新車販売を手がける。つまり、PV5そのものの販売と、各社によるオリジナルのキャンピングカー開発・販売を組み合わせ、新たな市場を開拓しようとしているわけだ。
そして、4社がPV5に着目する背景には、ハイエースに代わる新たなベース車への期待もあるとみられる。ハイエースは、ノーマル車に近い車中泊仕様から本格的なキャンピングカーまで、幅広いモデルのベース車として長年高い人気を誇ってきた。一方で、今回の取材では、23年頃から新車が入手しづらい状態が続いているとの声が聞かれた。人気があっても注文を受けにくい状況が続けば、メーカー側にとっても代替となるベース車の確保は重要な課題となる。
ハイエースに代わる、キャンピングカーベースになるか
その点、PV5はハイエースに近い車格を持ち、キャンピングカーのベース車として使いやすいパッケージを備える。実際、ホワイトハウスの担当者からも、ハイエースの供給不足を背景にPV5を代替候補として検討しているとの話が聞かれた。同社ではデュカト・ベースのキャンピングカーも製造・販売しているが、車体が大きすぎると感じるユーザーもいて、ハイエースの代替にはなりにくいという。その点、PV5は比較的扱いやすいサイズ感に加え、乗り降りのしやすさも備えている。
もっとも、PV5が日本のキャンピングカー市場に定着するかどうかは未知数だ。BEVそのものに対するユーザーの抵抗感も残っており、業界関係者からは「EVキャンパーの普及には時間がかかるかもしれない」との声も聞かれた。
それでも、ハイエースの供給不足を背景に新たなベース車を求める動きがあるなか、PV5はキャンピングカー業界にとって無視できない存在になりつつある。デュカトに続く新たな定番ベース車となるのか、それともEVキャンピングカーという新しい市場を切り開く存在となるのか。日本に上陸したばかりのPV5が、今後どこまで存在感を高めていくのか注目したい。


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