この違いを意識して見比べると、目の前の子どもが「思考のスタートライン」に立っているかどうかがだいたいわかるのです。
勉強ができる子に共通する「3つの特徴」
では、この「思考の立ち上げが速い」という前提を踏まえたうえで、教え始めて比較的すぐにわかる具体的な特徴を3つお伝えします。次のような3つの特徴を持っている子は、今後トップレベルの学力を持つ子になる可能性が非常に高いと言えます。
学力が伸びない子は、間違えると「もう嫌だ」と感情的になる傾向にあります。「間違い=自分の存在否定」と捉えてしまうからです。
一方、勉強ができる子は、間違えた瞬間の反応がまったく違います。「あれ?何でだろ?」と口に出すか出さないかは別として、このような思いが心の中にあります。極めて冷静なのです。
彼らにとって間違いは「単なるエラー」であり「解くべき謎」です。「自分の計算のどこでバグが起きたんだろう?」「この知識の結びつきのどこが違ったんだろう?」と、自分のミスを客観的に分析する力、いわゆる「メタ認知」(自分の思考を一段上から眺める力)のスイッチが即座に入ります。
スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授の研究でも、「知能は伸ばせる」と信じる成長マインドセットを持つ子どもは、間違いを脅威ではなく学びの機会と捉え、成績が向上することが示されています。間違いに対して冷静でいられるかは生まれつきの性質ではなく、周囲の大人の関わり方によって育てられる力です。
2つ目は、抽象と具体を自在に往復できる力です。「ようするに、これって〇〇と同じ仕組みだよね?」と複雑な情報の本質をギュッと抜き出す。そして「例えば、昨日の〇〇みたいなことだよね」と自分の経験に引きつけて理解する。この「まとめ」と「例示」の往復が上手な子は、一度学んだことを別の分野にも応用できるため、学習の吸収スピードが桁違いに速くなります。
また、余談ですが、こうした子はダジャレをよく言います。ダジャレとは、新しい言葉を過去の知識と強引に結びつける遊び。まさに「ようするに」と「例えば」の高速版なのです。


※ログイン後、コメント入力が可能です。