ちゃんみなさんのように、喉の不調から気付くケースもあるというが、これについて渡邊医師は、「喉の不調というと漠然としていますが、甲状腺機能低下症によって、声帯がむくんで声枯れを生じる方や、甲状腺が腫れて首や喉の近くに圧迫感を感じる方があります」と話す。
また、初期には血液中の甲状腺ホルモン量は正常で、甲状腺ホルモンを調節するTSH(甲状腺刺激ホルモン)だけが上昇する「潜在性甲状腺機能低下症」の状態のことがある。この段階では症状がなかったり、症状があっても非常に軽度だったりして非常に気づきにくいという。
「潜在性甲状腺機能低下症は、血液検査で診断されます。一過性のこともあるので、1~3カ月後の再検査を行い、異常が続いていた場合に治療の対象になります」(渡邊医師)
ただし、妊娠中は軽度の潜在性甲状腺機能低下症であっても治療を必要とする場合もあり、より注意深く診ていかなければいけないそうだ。こちらについて後述する。
圧倒的に女性に多い理由
甲状腺機能低下症の患者は圧倒的に女性に多い。原因の8割が女性に多くみられる「橋本病(慢性甲状腺炎)」であるためだ。
橋本病は、免疫が自身の甲状腺を攻撃して炎症を引き起こす自己免疫疾患。慢性的な炎症が甲状腺ホルモンの産生や分泌を妨げる。
橋本病の男女比はおよそ1対10〜20で、報告によっては1対30とも言われる。診断される年代の中心は30〜50代とされるが、渡邊医師によると、若年層や高齢まで幅広い年齢層で認められ、高齢になるほどこれらの検査で陽性となる頻度が高くなるそうだ。


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