「水を飲んでいるから大丈夫」。だが、飲酒量が同じなら、チェイサーを飲んでも二日酔いは軽くならない可能性がある。大分大学医学部の研究グループが、健康な日本人成人男性13人の実験でそんな結果を得た。二日酔いの原因は、いまなお謎だ。
8月5日の夜10時半過ぎ、平日のど真ん中にもかかわらず、横浜の繁華街・野毛には多くの酔客が行き交っていた。「おい、もう一軒行こうぜ」と上機嫌な笑い声をあげているグループに、「二日酔い対策」について聞いてみた。
「明日も仕事ですよ。二日酔い? 大丈夫、大丈夫! 水たくさん飲んでるから」
40代くらいだろうか、Tシャツにスラックス姿の男性が赤ら顔で言う。同じグループの別の男性もかばんからペットボトルの水を取り出し、「希釈! 希釈!」と楽しそうに合いの手を入れる。
飲酒中、チェイサーを飲めば翌朝の二日酔いが軽減される――。多くの“酒飲み”たちが実体験とともに感じていることだろう。
私自身、飲み会では合間にウーロン茶を頼んだり、チェイサーの水を飲んだりすることが多い。楽しくなって忘れてしまうことも少なくないが、チェイサーを飲んだ日は同じように痛飲しても、翌朝の苦痛がかなり軽いように感じる。
「チェイサー神話」を覆す実験
ところが最近、こんな「常識」を覆すような論文が発表された。タイトルを日本語に訳すと、そのままズバリ、「飲酒中の水分摂取は二日酔いの症状を軽減しない」。


