有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ

名字の不思議…人によって「渡辺」「渡邉」と漢字が違うのはなぜ? 発音も意味も同じ"異体字"が現代まで残っている理由

7分で読める
書道をしている人
異体字はどのように生まれ、なぜ現代まで残っているのか(写真:Peopleimages/PIXTA)
2/5 PAGES

漢字には、発音と意味は同じだけれど字形が違うというグループがあって、そのうち多くの人が使い、社会に定着しているほうを「通用字体(つうようじたい)」、それと違うほうを「異体字(いたいじ)」とか「別体字(べったいじ)」と呼びます。

ただし、通用字体と異体字をどのように区別するか、その判定にははっきりとした基準がなく、それぞれの形が社会でどれくらい使われているか、相対的な判断に基づくこともあります。

さらに、通用字体が時代によって違うこともあって、たとえば「群」と「羣」はどちらも「むれ」という意味を表し、「グン」と読みますが、《羊》と《君》の配置が上下になったり左右になったりします。

このペアについて、中国最古の漢字字書(西暦100年頃)で今も漢字研究の聖典とされる『説文解字(せつもんかいじ)』(許愼撰:きょしんせん)では、「羣」が見出し字とされ、「群」は載っていません。

今は「群」が通用字「羣」が異体字

ところが北宋時代(1014年)に作られた『玉篇(ぎょくへん)』という字書では、「群」が見出し字にされ、「羣」がありません。さらに清代の『康煕(こうき)字典』では、「群」を見出し字としており、この字書が皇帝の命令で作られ、後世の漢字の基準となったので、今は「群」を通用字、「羣」を異体字と考えます。

『説文解字』(画像:『漢字の大疑問 いつも使っているのに意外と知らない言葉の世界』)
『康煕字典』(画像:『漢字の大疑問 いつも使っているのに意外と知らない言葉の世界』)
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数