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ライフ #魚が消える国ニッポン、その対策とは?

「漁師不足」でも「魚離れ」でもない…世界で魚が増えているのに「日本だけ」減り続ける"本当の理由"

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ノドクロ(アカムツ)の小と大(写真:筆者提供)
  • 片野 歩 Fisk Japan CEO/東京海洋大学 特任教授
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北欧をはじめとした水産業を成長産業にしている国々の例に対して、「見てきたようなウソ」「作り話」といった批判も見てきました。批判の中には、いつの間にかウェブから消えてしまうものもありますが、いったん発信されたものは誤ったまま人の記憶に残ってしまいます。

また、批判内容が針小棒大になっており、国際的な知識のある人や関係者が見れば「何のこと?」というものばかりです。筆者が懸念しているのは、海外の成功例そのものを否定する議論が、国内の改革を進めない言いわけとして使われ、魚が減り続けることで社会に悪影響が及んでしまうことです。しかし、それもあまりにも魚が減りすぎて限界にきています。

なお、こうやって科学的根拠に基づく事実を発信するのは、「日本下げ」を目的としているのではありません。社会に広く事実を知ってもらい、世論を変えて、効果がある資源管理を実施する土台を作ることです。

深刻さがわからなくなってしまうグラフの変更

(画像:水産白書をもとに筆者作成)
(画像:水産白書をもとに筆者作成)

上のグラフは今年(2026年)に発行された水産白書からのもので、漁業生産量とその生産額を示したものです。1965年からの長期グラフを見れば、右肩下がりに悪化していることが明確にわかります。ところが、2000年以降に切り取られたグラフでは、漁業生産量は徐々に減少しているものの、生産額は減っていないように見えてしまいます。

世界で突出して減少している日本の漁業生産量の実態がわからなくなってしまえば、資源管理の対策が進まず、社会にさらに深刻な悪影響を及ぼしてしまいます。長期的な実態が社会に伝わりにくくなれば、それだけ資源管理の必要性も共有されにくくなる、というのが筆者の問題意識です。

筆者には、水産資源に関する懸念や質問が全国から寄せられています。さまざまな意見や考え方があること自体は良いことです。ただし、それが事実に基づかないとなると話は別です。事実に基づかない情報こそが、水産資源管理が進まないミスリードの原因になってしまっています。マスコミからの問い合わせも増えていますが、皆さん、データに基づいた事実を知ると非常に驚きます。

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