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「できない」と連呼したら頬にバッテンも…84歳"キャンディ先生"がアート教室で58年教えてきた「自分らしい生き方」

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浅葉和子 アサバアートスクエア
横浜市の「アサバアートスクエア」で教える浅葉和子さん(撮影:森本絢)
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気づけば10人、20人と増えていく子どもたち。浅葉さんは彼らを見ているうちに、「半端な気持ちではできない」と考えるようになっていく。

「子どもたちがみんな、絵を描きながら自分自身と向き合っていることに気がついたんです。だからこそ自分の作品にものすごく満足するし、会うたびにどんどん変化していく。その変化のなかに、私と彼らの気持ちが鏡のように向き合い、影響を与えあっている瞬間があると気づきました」

浅葉さんの状態が、子どもたちにも大きく影響していた。彼らを信頼し、一緒に創作する時間を楽しんでいると、彼らもそれを吸収して成長する。

万が一にも浅葉さんが半端な気持ちで、例えば自身の芸術活動の片手間でするような教室では、子どもたちのためにはならない。何より、自分がそんなやり方を選びたくなかった。

デザイン教室、誕生――「体験したことしか教えられない」

子どもたちと向き合う覚悟を決めた浅葉さんは、自宅に子どものデザイン教室を立ち上げた。

教室を始めたばかりの頃(写真:アサバアートスクエア提供)

「私がひとりで良い作品をつくるよりも、100人の子どもたちが生き方をつかんでくれるほうが重要だと思いました。アートは、生き方の答えが出るものだからです」

子どもたちのために自分を抑えたわけではない。ただこれが使命だと気がついた。必要な学びを続け、自分を磨き続けることが、子どもたちにダイレクトに伝わっている。

「大事なことをしているとわかったんです。面倒くさいとか、疲れたからもうやめた、なんてことではいけない。自分が体験したことしか教えられないんだから。子どもといったって一人の人間です。たとえ0歳であっても、こちらの気持ちはわかってしまうものですよ」

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