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湘南・辻堂の地図にある"奇妙な区画"の正体…観光地に隠れた「旧海軍演習場」の過去と美しい海岸に眠る銃声の記憶

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辻堂駅 軍都を歩く
神奈川県藤沢市にある辻堂駅南口の風景(写真:7maru/PIXTA)
  • 清水 亮 慶應義塾大学 環境情報学部 専任講師

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おしゃれな観光地として知られる湘南・辻堂ですが、実はかつて旧海軍の巨大な演習場でした。地図や街並みに今もひっそり残る軍用地の痕跡から、湘南の知られざる歴史を紐解きます。清水亮氏の新著『軍都を歩く』から一部抜粋・編集してお届けします。

地図に見出す軍用地

地図を一目見て、何かあるなと感じた。勤め始めた大学周辺で、授業のフィールドワークの対象地域を探していたところ、神奈川県藤沢市のJR辻堂駅から海岸方面の道の形が奇妙なのである(図1-1上、図1-2)。

図1-1 辻堂の今昔地図。上:国土地理院(地理調査所)作成の2万5千分の1地形図(江ノ島 2018年測量)、下:同1939年測量を抜粋(図表:『軍都を歩く』より)

駅から南へ1キロほどは、毛細血管のような細い道が入り組む住宅街だ。特に駅の南東には、寺社仏閣が多く、鎌倉古道の名残をとどめた三叉路もある。中世にさかのぼる土地だ。歩いてみると、地主の家とわかる門構えの邸宅が何軒も見られ、小さな神社へ通じる私道に気づく。

これに対して海岸側では、茅ヶ崎(ちがさき)市から横浜市戸塚(とつか)区へと北東方面に向かう県道30号線を境に、風景が一変する。UR(都市再生機構)の大規模な団地や、湘南工科大学、辻堂海浜公園のように、四角く人工的に区画された大規模な開発空間が広がる。

図1-2 現在の辻堂(図表:『軍都を歩く』より)
【写真を見る】湘南・辻堂の地図にある"奇妙な区画"の正体…観光地に隠れた「旧海軍演習場」の過去と美しい海岸に眠る銃声の記憶(5枚)
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