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キャリア・教育

学生の約7割、企業の約3割がAIを活用…「令和の就活」で繰り広げられる《AIによる化かし合い》がたどる"虚しい末路"

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AIを活用した採用プロセスが見失ってしまうものとは(写真:zon/PIXTA)
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ヘイズ・ジャパンの調査では、日本企業の29.8%が採用プロセスでAIを利用しています。用途の上位は「面接の日時設定・調整」34.2%、「候補者の適性に関する予測分析」34.2%、「書類選考や候補リストの作成」27.8%です。

ここでいう27.8%は"全企業の27.8%"ではなく"AIを採用で利用している企業の中での比率" ではあります。それでも、すでに一定数の企業が、書類選考や候補者絞り込みの場面にAIを導入していることは確かでしょう。

つまり、学生側がAIを使って応募書類を整え、企業側がAIを使って応募書類をさばく、という構図は、まだ限定的とはいえ、すでに現実のものになっているのです。

具体的にいえば、ある就職情報サイトでは、応募書類作成に特化した生成AIが標準装備されており、学生は無料で使用ができます。スカウト型の転職サービスでは、AIが求人と求職者の条件を分析して、候補者側にはマッチしそうな企業が優先的に表示されたり、企業側にはマッチしそうな候補者が優先的に提案されたりする仕組みが導入されているサービスがあります。

これらはオプションで選べるものではなく、標準で搭載されていることも多く、AIを積極的に使おうとする人だけでなく、採用に関わる人が、知らず知らずのうちにAIを介した意思決定や情報提示に接する時代になっているのです。ここに「AIvsAI」という構造が生まれます。

合理的な行動のはずが「採用の本質」から離れていく

学生はAIを使って、読みやすく、論理的で、評価されやすい文章をつくります。企業はAIを使って、その大量の文章を効率よく分類し、優先順位をつけます。この構造の厄介なところは、双方とも合理的に行動しているにもかかわらず、採用の本質からは離れていきやすい点です。

学生側から見れば、短い期間で一定水準以上のエントリーシートをつくるためにAIを使うのは合理的です。同じように、企業側から見ても、膨大な応募を人力だけで処理しきれない以上、AIで一次整理を行なうのは合理的です。

しかし、その合理性と引き換えに、採用を通じて本来見たかったはずのもの――学生の価値観、行動特性、判断の癖、言葉の選び方、さらには「この人と一緒に働きたい」と思える人間としての輪郭――が見えにくくなります。

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